障がいについて

「障がい」とは何でしょうか?国、地域、団体、個人によって定義は変わります。昔から言われる障がいといえば身体、知的、精神が社会的に難しい状況があると障がい者とされていました。

「障がい者」という概念について国際的にみると、1975年に国際連合で決議された「障がい者の権利宣言」があります。この権利宣言においては「障がい者」について次のように書かれています。

「『障がい者』という言葉は、先天的か否かにかかわらず、身体的または精神的能力の不全のために、通常の個人または社会生活に必要なことを確保することが、自分自身では完全にまたは部分的にできない人のことを意味する」

つまり原因や理由、時期等に関わらず「障がい者」は、日常生活において支障・制約を受ける人をいう考えられます。

WHO(世界保健機関1980年)の定義である国際的障がい分類(ICDH)によると、生理的な機能障害(impairment 例①―片足がない)と、その結果ものごとを遂行するための能力障害(disability 例②―歩けない)と、最終的な段階である社会的不利(handicaps 例③―野球場で野球観戦ができない)というものでした。

ICIDHが、マイナス面を分類するという考え方が中心だったのに対し、ICFは生活機能というプラス面からみるように視点を転換し、さらに環境因子等の観点を加えました。このICFは「障害とは」、障がい者に限らず、全ての人に当てはまる分類であり、環境と接する場合に生じるものであるということを示しています。

それでは、「障がい者」とは誰のことをいうのでしょうか。

日本の障がい者に関する定義は、障害者基本法に記載された「身体障害、知的障害又は精神障害があるため長期にわたり日常生活又は社会生活に相当な制限を受けるもの」とされており、やや狭義といえます。
オープンカフェでは、障がいは社会がつくっている物理的・心理的・経済的・文化的な壁と認識しています。そのため障がい者を理解する(見守る)地域社会をつくることが最も重要と考えています。

地域社会の障がい理解の啓発のためにオープンカフェ事務所で子育て支援活動や交流の場を持つことが今後の子どもたちの生きやすい地域社会を作っていくことだと信じて、日々活動しています。